CABALLERO GEISHA / HONDURAS

CABALLERO GEISHA / HONDURAS

9月 14, 2023

キャバレロ ゲイシャ / ホンジュラス



Flavor Profile : 
デラウエア、アップル、チェリー、フローラル、ピーチ、ティーライク
Delaware, Apple, Cherry, Floral, Peach, Tea-like.


生産国: Honduras ( ホンジュラス )
生産者:Marysabel Caballero & Moises Herrera ( マリザベル・キャバレロ&モイセス・エレラ )
産地 : Marcara  > Chinacla > La Piedrona 
農園 : La Catarata ( ラ・カタラータ)
品種 : Geisha ( ゲイシャ )
精製方法 : Washed
標高 : 1580masl
収穫時期 : 2023 

 

ホンジュラスで素晴らしいコーヒーを生産する、マリザベルとモイセス夫妻が作るゲイシャです。
今年もみなさんにお届けすることができとても嬉しく思います。

柔らかく、そして繊細な印象ですが、さまざまな果実味や風味を感じる、ゲイシャらしい上品で複雑なコーヒーです。 

Geishaという品種は、木が大きく農園の中にすきまなく植えられないことや、枝がもろくすぐに折れてしまうことから収穫量が少なく、栽培自体が難しい品種と言われています。その栽培の難しさの為、多くの生産者はこの品種の栽培には積極的にチャレンジせず、市場にもほとんど出回っていませんでした。

しかし、2005年にパナマで開催された「ベスト・オブ・パナマ」という品評会に出品された際に、コーヒーとは思えないような華やかな風味から一躍脚光を浴びることとなります。この年に見事品評会で優勝したGeishaは当時の生豆オークション価格の記録を塗り替え、1ポンドあたり20ドル以上で落札されました。MarysabelとMoisesの二人も2016年に開催されたCup of Excellenceという品評会で、El Puenteという区画からGeishaを出品して見事優勝に輝きました。

モイセス・エレラ氏はGeishaを含む様々な品種を、自分達が所有する200ヘクタールの農園のあちこちに植えて経過を観察し、作業の全てを記録に残しています。そしてそれぞれの品種の栽培に適した土地を見つけ出すのです。


ラ・カタラータ農園は、エル・プエンテと呼ばれる広大な地域の中にあり、その名前は、滝に近いことから派生しています。この滝は、静かな音楽のように水音を響かせながら、土地に恒常的な栄養を与える霧を生み出しています。

ラ・カタラータ農園の特別な特徴の一つは、手付かずの小さな森林地帯に隣接していることです。マリザベルとモイセスがコーヒーを栽培する各区画では、元の生態系の一部を保存する取り組みが行われており、この取り組みは土地が本来持つ生物多様性への影響を  最小限の抑えるために行われています。

農園は、Caballero夫妻が「フィンカ・エル・プエンテ」と親しみを込めて呼んでいる区画に隣接しており、ゲイシャとレッドカツアイのコーヒー品種を栽培しています。

収穫期には地元のピッカーが雇われ、完熟したチェリーだけを選ぶよう訓練されます。そしてすべてのピッカーは、収穫中に2つのバッグを持参します。一つは完熟したチェリー用であり、もう一つは過熟、傷ついた、未熟なコーヒーチェリー用です。コーヒーは毎日の午後に収集され、ピッカーは収穫したチェリーの重さに応じて給与を受けます。

選別されたチェリーは、キャバレロ夫妻が運営するマルカラのミルに輸送され、デパルピング(果皮の除去)の後、ミューシレージをペナゴス・アクア・パルパーを使用して取り除かれます。ミューシレージが取り除かれたパーチメントは12時間タンクの中で発酵させられ、密度の高い熟したコーヒーと、浮遊物や未熟な豆を選別するためにウォッシングチャネルを通ります。選別が済んだパーチメントは、清浄な流水で約12時間浸されます。

その後、Raised African Bedsでの14日間の乾燥期間に入ります。この段階でのゆっくりとした乾燥工程は、カップに高品質で複雑なフレーバーを与えるだけでなく、コーヒーのシェルフライフ (いい味わいが続く期間 ) も確保します。

キャバレロ夫妻はロースターやインポーターが自分たちのコーヒーに求める内容をよく理解しています。買い手との交流やコミュニケーションも積極的に行っており、私たちのカフェや焙煎所も訪問してくれました。その時はちょうど彼らのナチュラル精製のコーヒーをリリースしたタイミングだったので、いままで作っていなかった新しい精製方法を採用した経緯について質問をしました。

モイセスは「お客様が求めていることに応えている」と返事をしてくれました。
私たちも長い間彼らの作る素晴らしく綺麗なウォッシュトのコーヒーを飲み続けてきたので、2人がナチュラルや他の精製方法のコーヒーを作ったら・・・?と思いついた人のワクワクする気持ちはとてもよく分かります。
モイセスはそういう要望に、期待を超える形でいつも応えています。

どの精製方法も非常にクリーンなコーヒーばかりです。
稀にナチュラルやアナロビックプロセスのコーヒーからは発酵感を強く感じることがありますが、キャバレロ夫妻が作るコーヒーにはそういった印象を全く感じません。
これは発酵や乾燥工程が高いレベルで管理されていることを証明しています。 

 

⇒生産者マリザベル&モイセスへのインタビュー記事はこちらから。