DANCHE / ETHIOPIA

DANCHE / ETHIOPIA

11月 18, 2024

Danche / エチオピア

【 Espresso roast 】
Strawberry, Raisin, Dark chocolate.
ストロベリーの果実味、レーズンの風味、ダークチョコレートの余韻

生産国: Ethiopia (エチオピア)
産地 : Gedeo > Gedeb > Worka > Danche
精製所 : Danche Washing Station ( ダンシェ・ウォッシングステーション )
設立 : 2019年
生産者: 763の小規模農家
平均的な農園のサイズ : 0.5~2ha
品種 : Dega, Wolisho
精製方法 : Washed
標高 : 1950 -2200masl
収穫時期 : 2023-2024

今年で5回目の買い付けとなるダンシェ・ウォッシングステーション。
私たちにとってはすっかり定番の、そして欠かせない大事なコーヒーになりました。

ストロベリーのような鮮やかな酸味のあとに、凝縮感のあるドライフルーツの甘みが広がります。濃縮した果実や砂糖をまとったような濃厚な風味の後に、カカオやダークチョコレートのような風味が鼻に抜けていきます。ベリーとチョコレート、少しだけ冬っぽい印象のエスプレッソに仕上がりました。
ミルクやお湯と合わさった時の濃度の変化で、ぶどうや紅茶のような風味も感じられます。
飲み方によって様々な表情が楽しめる、今年も素晴らしいコーヒーです。

買い付けのために現地を訪れてカッピングを行う際は銘柄や先入観に左右されないように、何のコーヒーかを伏せてカッピングを行います。ですがやはり5年目ともなるとダンシェの味わいに馴染みがあるのか、風味やバランスで結構な確率でダンシェウォッシングステーションのコーヒーだとわかるようになってきました。「ダンシェかな?」と考えつつ、クリーンカップで品質の良さが見られると、少しホッとします。

当たり前のことですが、コーヒーは農作物です。そして気候は毎年のように異なり、エチオピアでのコーヒーを取り巻く環境は目まぐるしく変化し続けている。そんな中で、ここ5年間、毎年高品質なコーヒーをこのウォッシングステーションから買い付けているのは、改めて特別なことだと思います。

買い付けをサポートしてくれるNordic Approach / Tropiqを通じて、今年もダンシェウォッシングステーションからコーヒーを買い付けました。

例年通り2月下旬に買い付けのため現地に行き、Tropiqのラボでの買い付けカッピングを行い、SNAP COFFEEのドライミルを見学しました。その年のエチオピアにおけるコーヒー生産事情などの情報をアップデートしながら、少しずつですがこの国のコーヒー生産を理解しはじめています。

チェルベサ・ウォッシングステーションは、2019年にダンシェという小さな村に新設された精製施設です。このステーションはエチオピア国内でオーガニック認証を取得しており、周辺環境への配慮が高く評価されています。ちなみにチェルベサウォッシングステーションという施設はこの地域に複数箇所存在しますが、私たちはこれをダンシェと呼び区別しています。

このウォッシングステーションでは、以前は周辺の170軒の農家から収穫期には毎日完熟したコーヒーチェリーを買い付けていました。現在は763軒の小規模農家がこのコーヒーに関わっていて、規模が大きくなっているようです。チェリーを提供する農家たちがコーヒーを栽培している場所は、バナナの木やシェードグロウンのコーヒーの木など、セミフォレストの植生が密集していることで知られており、自然と調和した健康で有機的な栽培環境でコーヒーが育てられています。

すべてのコーヒーチェリーは手作業で収穫され、精製工程の前にも再度厳格に選別されます。

一般的なディスクパルパーを使用して果肉を取り除き、その後、水に浮かべて比重選別を行います。果肉を取り除いたパーチメントは、タンクに72時間浸され、水と一緒にミューシレージを発酵によって取り除きます。この発酵タンクはセラミックで作られており、コーヒーに透明感を与えるだけでなく、発酵を促進し均一性を高めています。

その後、ウォシングチャネルで徹底的に洗浄されます。この過程では水を使用し、密度に基づく選別も同時に行われます。エチオピアを含むアフリカでは、この伝統的な選別方法が採用されています。高い密度を持つ豆が沈み、高品質なグレードとされます。この選別でコーヒーはGrade 1、2、3、4に分けられます。私たちは最高品質のGrade 1のみを購入しています。

その後、パーチメントは清浄な水に2時間浸されます。浸した後、パーチメントはアフリカンベッド乾燥台に移され、均等に2センチの厚さに広げられ、天日で約10日から2週間かけて乾燥させます。
乾燥が完了したパーチメントは、屋根のある倉庫に移され、2から4時間かけて手作業で欠陥のある豆を取り除き、最終的な仕上げが行われます。



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