Capadocia / Brazil

Capadocia / Brazil

8月 23, 2024

Espresso flavor profile :
Nectarine, Caramel,Roasted walnuts, Creamy mouthfeel.
ネクタリンの果実味、カラメルや炒った胡桃の風味、クリーミーな口当たり。

 

Filter coffee flavor profile:
Plum, Tropical fruits, Juicy, Brown sugar, Almond.
プラムやトロピカルフルーツのジューシーな果実味、ブラウンシュガーの甘さ、アーモンドの余韻。 

 

生産国: Brazil ( ブラジル )
生産者 : Augusto Borges Ferreira ( アウグスト・ボルジス・フェレイラ )
農園: Capadocia (カッパドーシア )
産地  : Sul de Minas (スウ・ジ・ミナス)> Sao Goncalo do Sapucai(サン・ゴンサーロ・ド・サプカイー)
品種:  Catuai (カツアイ) 
精製方法: Natural ( ナチュラル )
標高: 1650m
収穫時期: 2023年


ブラジルは世界最大のコーヒー生産国として知られており、安定した品質と価格のバランスを維持しています。多くの人々がブラジルコーヒーと聞くと、ミルクチョコレートやナッツを思わせる落ち着いた風味を想像するでしょう。しかし、若き生産者アウグストは、この一般的なイメージを覆そうと挑戦しています。

アウグストは4代目のコーヒー農園経営者で、妻のパトリシア・フェルナンダ・シルベイラもコーヒー農園の家系出身です。彼らは共に品質向上への高い志を持ち、ミナスジェライス州南部のスウ・ジ・ミナス地域にあるカッパドーシア農園で、スペシャルティグレードのコーヒー生産に取り組んでいます。

ミナス・ジェライス州は肥沃な土壌と理想的な気候条件を持ち、ブラジルのコーヒー生産量の約30%を占めています。
ブラジルでのコーヒー生産コストは市場で取引される価格に対して高く、生産者はコストを最小限に抑えるよう生産管理をしなければなりません。中でも人件費は生産コストの大部分を占めるため、ブラジルの農園では一般的に機械による大規模収穫が用いられます。
一方、アウグストの農園では、一般的な機械収穫ではなく、全てのチェリーを手作業で丁寧に選別・収穫しています。これは機械収穫の3倍のコストがかかりますが、品質の差は歴然としています。

彼らのコーヒーは、強烈な果実味こそありませんが、ブラジルコーヒーの平均的な品質を大きく上回る上質な果実味を感じることができます。きれいな質感と、きび砂糖を溶かしたような優しくしっかりとした甘さが特徴です。

典型的なブラジルコーヒーのプロファイル(風味)は、昨今の市場において高い価格で取引されることはありません。
そのためブラジルのコーヒーは比較的低価格帯で取引されることが多く、生産者は品質向上や新しい取り組みに投資する資金を得づらい状況にあります。
つまり、より高価なコーヒー市場が確保されない限り、生産者は品質に投資することができないのです。
そういった状況の中で小さいながらもできる限りのベストを尽くし、真剣にコーヒーの品質向上に取り組む姿勢には非常に惹きつけられます。


彼らの努力と情熱は、成果物としてコーヒー豆に強く表れており、ブラジルコーヒーの新たな可能性を示しています。アウグストとパトリシアの挑戦は、ブラジルコーヒーの未来を切り開く一歩となるかもしれません。

今年コペンハーゲンで開催されたWOCにて。東京・オスロのメンバーとアウグスト氏。 


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