Flavor Profile :
"Filter roast"
みかんやベリーを感じるジューシーな果実味
ほのかにジャスミンの香りと、アーモンドのような優しい甘さ。
Mandarine Orange, Berries, Hint of Jasmine, Almond.
"Espresso roast"
みかん、ブルーベリー、ジューシーで力強い果実味、ハイカカオチョコレートの余韻。
Mandarine Orange, Blueberry, Intense, Juicy, High cacao chocolate.
生産国: El Salvador ( エル サルバドル )
生産者: Jose Antonio Salaverria & Sons ( ホセ・アントニオ・サラベリア )
産地: Santa Ana > Apaneca Ilamatepeque ( サンタ・アナ >アパネカ イラマテペケ )
農園: Finca San Francisco > El Martillo (フィンカ・サンフランシスコ > エル・マルティージョ )
品種: SL-28
精製方法: Washed ( ウォッシュト )
標高: 1650~1700 masl
農園サイズ : 294 ha
区画サイズ : 19.5 ha
収穫時期: 2023
Espressoでもお楽しみいただいているEl Pedregalを作るサラベリア一家から、SL-28品種をお届けします。
SL28はアフリカで最も有名で評価の高い品種の一つです。
元々1930年代にケニアで選抜されたこの品種は、その後ケニアから他のアフリカ地域、そして現在はラテンアメリカにも広まりました。元はScott Laboratoryという研究所で誕生した品種のため、SLと称されています。
カラントやベリーのような風味を持ち、力強い果実味と豊かな甘みを兼ね備えた、とにかくフルーティーな品種。
エルサルバドルにも持ち込まれ、現在徐々に生産量が増えてきています。
ケニアのSL28とは表情が異なるものの、果実味の強さは健在で、みかんやベリーの果肉を食べた時のジューシーな果実味を感じます。ほのかに白い花のような香りがただ良い、優しい甘さへと変化していきます。
Espressoのように強く味わいを引き出すと、より一層ベリーの果実味を強く感じます。まるでフレッシュなブルーベリーを食べているような印象です。一方でEl Salvadorらしい、クリーンで甘みのあるキャラクターも健在で、それぞれの特性が混じり合ってより複雑味を感じます。袋を開けたときから、ハイカカオチョコレートのような、キリッとしながらも甘みのある香りが漂い、じっさいに飲んでみるときもチョコレートの香りがしっかりと感じられます。
ホセ・アントニオ・サラベリア一家は、エルサルバドルのサンタ・アナ火山周辺に3つの大規模な農園を所有し、コーヒー生産に情熱を注いでいます。
主な農園であるフィンカ・サンフランシスコは294ヘクタールの広大な敷地を有し、標高1200~1700mをtablone(小区画)に分けて、区画ごとに栽培・精製が管理されています。
同ベネフィシオではジョタガロと呼ばれるエコパルパーを使用し、ミューレージを80%以上除去します。さらに豆を一晩浸漬することで、果実味をよりはっきりさせ、クリーンカップになるよう工夫を施しています。その後は日光/日陰で15日間乾燥させ、丁寧な加工を行っています。
彼らの最大の強みは、均一な深紅の完熟果実のみを手作業で収穫する徹底した品質管理です。この農園で収穫される膨大な量のコーヒーからこれだけの均質性を維持することは、並々ならぬ努力の賜物です。
焙煎をしていても、欠点豆や異物の混入が非常に少ないことに驚きました。
続可能な生産にも注力しており、生産量の60%がレインフォレスト認証を取得。従業員への手厚い待遇も重視し、マネージャーには業績に応じた高額ボーナスを支給するなど労働意欲を高める制度があります。素晴らしいチームワークがあり、ホセ・アントニオは従業員こそが最大の財産と考えています。
環境保護と地域社会への貢献にも尽力しています。農園には50~60人の従業員が常駐し、適正な賃金と教育を受けられる環境が整えられています。効率的な労働環境の提供により、働きやすさも追求しています。また、医療クリニックの建設・運営支援や学校用地の寄付など、地元コミュニティーへの恩返しも怠りません。
こうした伝統と誇りを持ちながら、高品質で持続可能な生産に邁進するサラベリア家の姿勢が、このコーヒーの魅力となっています。