AA GATHAITI / KENYA

5月 23, 2024

AA Gathaiti (ガタイティ) / ケニア

Flavor Profile:
Raspberry, Nectarine, Rhubarb jam, Hibiscus tea.
ラズベリーやネクタリンの果実味、ルバーブジャムのような甘味にハイビスカスティーの風味。

生産国：Kenya (ケニア)
精製所：Gathaiti Factory (ガタイティ・ファクトリー)
生産者組合：Gathaiti Farmers Cooperatibe Society (ガタイティ生産者組合)
文中はFCSと表記します。
ファクトリーにチェリーを届ける生産者：約800の小規模農家
産地：Nyeri (ニエリ)
品種：SL Varieties, Batian, Ruiru-11
精製方法：Washed
標高：1450masl
収穫時期：2022-2023

AA Gathaitiからはラズベリーやネクタリンを思わせる爽やかできゅっとしまった果実味と、ルバーブジャムのような甘く濃厚な風味を感じます。中盤から余韻にかけてハイビスカスティーのような酸味と風味が感じられます。

ケニア中部のニエリに位置するガタイティファクトリーは、標高1,450メートルに位置し、約800人の小規模農家からコーヒーチェリー（コーヒーの果実）を集めています。これらの農家は、それぞれおよそ100〜250本の木を持つ小規模農家で、主にSL品種を栽培していますが、少量のRuiru 11も栽培しています。

農家は自分の農地でコーヒーの他にバナナやトウモロコシなどの作物を栽培することが一般的で、コーヒーの木に日陰を提供するためにグラベレアやマカダミアの木を植えることもあります。ほとんどの農家は、チェリーのパルプ（果肉）を堆肥と混ぜて肥料として使用しています。

ニエリは、強烈で複雑、そして風味豊かなカッププロファイルを持つコーヒーで知られています。主な開花期は2月から3月で、主な収穫期は10月から12月です。年間平均降雨量は1,400mm、平均気温は約20.5°Cです。土壌は主にニティソルと呼ばれ、火山性物質から発達した豊かな土壌で、高地や急な火山斜面によく見られます。ニティソルは、他の熱帯の土壌と比較して、コーヒー栽培への優れた化学的・物理的特性を示します。

精製前に、農家は未熟や過熟のチェリーを取り除くために手作業で選別します。チェリーの皮と果肉を取り除くために、Aagard式ディスクパルピング（除果皮）マシンが使用されます。その後、コーヒーは比重によって3つのグレードに分けられます。グレード1と2は高品質とみなされ、別々に発酵されます。

コーヒーは、屋根付きの場所で16〜24時間発酵された後、綺麗な水で洗浄されます。その後、再びウォッシングチャネルで比重によってグレード分けされ、近くの川から引いた綺麗な水の中で16〜18時間浸漬されます。その後、コーヒーは高床式の乾燥台（通称アフリカンベッド）で最大21日間天日干しされ、乾燥時間は天候によって異なります。乾燥中は日中と夜間に保護のためにプラスチックで覆われます。

ケニアは高品質のフリーウォッシュド（完全水洗式）コーヒーで知られており、70万人以上の小規模コーヒー農家が国内生産量の約55％を占めています。残りの部分はエステートとよばれる中〜大規模の農園から生産されています。小規模農家は通常、1〜2ヘクタールの土地を所有し、約100本のコーヒーの木を持っています。これらの農家は協同組合に組織されており、チェリーを加工するために届けるファクトリーを監督しています。

農家は、自分の地域には複数の選択肢があることが多いため、チェリーを届けるファクトリーを自由に選択できます。ケニアの伝統的なオークションシステムでは、品質が最も重要であり、より高品質のコーヒーはより高い価格で取引されます。高品質のコーヒーを生産するファクトリーは、マーケティングと準備のコストを差し引いた後、多くの場合、売上価格の最大90％を第2回目の支払いとして受け取るため、より多くの農家を引き付けます。

透明性は、ケニアのシステムの重要な特徴であり、すべてが小さなロットと異なるグレードに明確に分けられています。農家は、加工コストを差し引いた後、売上価格のどの部分が協同組合に戻るのかを正確に知っています。多くの協同組合とファクトリーは、農家に最高のリターンを提供するために競争しており、中には売上価格の最大90％を払い戻すことができるところもあります。