オティリオ・エルナンデス / ホンジュラス
トロピカルフルーツやオレンジを思わせる明るい酸味が印象的なコーヒーです。ウォッシュド製法でありながら、わずかに感じる発酵のニュアンスが、果実味とボディに程よい厚みを与えています。和梨やスイカを想起させるようなみずみずしい果実味があり、後半にかけてはサトウキビやきび砂糖に似た甘みが広がっていきます。
この特徴的な味わいは、ホンジュラス南部マルカラ地域に位置するサンティアゴプリングラ地区の環境によって育まれています。この地区は近年のCOE(Cup of Excellence)で連続入賞を果たし、高品質なコーヒーの産地として注目を集めています。マルカラから自動車で2時間ほどの場所にあるこの地域では、標高1500m~1700mの高地でコーヒーが栽培されています。
バーニャデロス農園のオーナーであるオティリオ・エルナンデス氏は、2011年に父から4つの農園を引き継ぎました。父の農園は2009年にCOEで11位に入賞しており、その後オティリオ氏はスペシャルティコーヒー生産に向けた品質管理の取り組みを続けています。現在のバニャデロスは、氏の所有する農園の中で最も標高の高い場所に位置しています。
収穫は1月から3月頃に行われ、4月には開花を迎えます。肥沃な土壌を活かし、北のモンテシージョ山脈からの風を受けて育つこの地域のコーヒーは、爽やかな余韻とフローラルなアフターテイストが特徴的と言われています。