こんにちは、Fuglen Tokyoの坂之上治朗です。
私たちは昨年のWOC Copenhagen(※1)に引き続き、「World of Coffee Jakarta 2025」に参加してきました。5月15日から17日までの3日間、インドネシアの首都ジャカルタにある「Jakarta International Convention Center」で開催されたこのイベントは、アジアのコーヒー業界にとって特別な機会となりました。
今回はアジア版WOCとしては2回目の開催でした(昨年は韓国・釜山で開催)。日本からジャカルタまでは成田空港からスカルノ・ハッタ国際空港まで7〜8時間のフライト。同じアジア圏とはいえ、意外と長旅でした。空港を出た瞬間、インドネシア特有の高温多湿な気候に包まれました。5月中旬は乾季にあたりますが、それでもジメジメとした暑さは日本の夏とはまた違った重さがありました。
ジャカルタの交通事情は想像以上でした。空港からFuglen Jakartaがある「Ashta Shopping Mall」まで、通常なら車で1時間ほどの距離ですが、渋滞にはまると4時間かかることも。都市部は常に車やバイクでごった返していて、この街のエネルギーを感じました。
そういえば、Fuglen Jakarta(※2)が昨年11月にオープンしたことはご存知でしたか?今回のWOCでのFuglenブース出展も、現地Jakartaチームの献身的な努力があってこそ実現できたものでした。
Jakarta International Convention Centerの3つのホールを使った会場は、想像以上の規模でした。メインホールには、インドネシア最大手のコーヒーロースター「Common Grounds」(※3)の巨大なブースがあり、World Brewers Championshipの競技も行われていました。
私たちFuglenは「Producer Village」エリアにブースを構えました。お馴染みのあの鳥のマーク(Fuglenはノルウェー語で「鳥」の意味)が目印となり、遠くからでもすぐに見つけられるブースになっていました。ノルウェーから持ち込んだヴィンテージ家具に囲まれ、壁には世界各地のFuglen店舗の写真が飾られていて、まさに「Fuglenらしさ」が詰まった空間でした。
<初めての国際チーム集結>
今回最も特別だったのは、Fuglenの国際チームが初めて一堂に会したことです。オスロからCoreyとAndré、ソウルからHyuckとYoungwoo、東京から私(坂之上)と吉田、そしてもちろんJakartaの仲間たち。それぞれの都市で培ってきた経験と個性が、一つのブースに集まりました。
私たちはFuglen Coffee Roasters TokyoとOsloの全ラインナップを用意し、ハンドドリップでの提供を行いました。コーヒー豆やドリップバッグ、オリジナルTシャツの販売も好調で、特に毎日開催したカッピングイベントでは、東京とオスロそれぞれの焙煎の個性を多くの方に体験していただけました。
ブリューステーションでは、Fuglen International Teamのバリスタたちが常時2名体制で抽出を担当。来場者の方々に、Fuglenが単なる東京のコーヒーショップではなく、オスロを本拠地とし、現在は東京、ソウル、ジャカルタに展開している国際的なブランドであることを知っていただく良い機会となりました。
<コーヒーだけじゃないFuglen>
Fuglenの魅力はコーヒーだけではありません。1日の終わりには、シグネチャーカクテル「Fuglen Gimlet」を振る舞いました。ジンベースのさっぱりとしたカクテルは、一日中コーヒーを飲み歩いて疲れた方々に大好評。このカクテルは各店舗(登戸店、参宮橋店を除く)でも楽しめますので、ぜひ一度お試しください。
<コラボレーションの輪>
WOC期間中は、様々なコーヒー関連企業とのコラボレーションも実現しました:
CROPSTER:焙煎プロファイル管理ソフトウェアの世界的リーダー
ACAIA:精密コーヒースケールのトップブランド
ROEST:ノルウェー発の革新的な小型焙煎機メーカー
ORIGAMI:日本発のコーヒーグッズブランド
KALITA:日本の老舗コーヒー器具メーカー
それぞれスペシャルティコーヒー業界で高い評価を受けているブランドです。
2日目にはKALITAの協力で、全てのコーヒーをKALITA製品で提供。3日目にはFuglen Jakarta店舗でYardstick(※9)によるイベントも開催されました。
また、、ノルウェーのブリューワーズチャンピオンシップで2度優勝したAndreas Harestad氏をお招きし、パナマの名門農園ラ・エスメラルダのゲイシャ種(※10)をサーブしていただきました。
<ジャカルタの熱気>
3日間を通じて感じたのは、ジャカルタの人々のコーヒーに対する情熱でした。日本のSCAJ(※11)とはまた違った、むき出しのエネルギーが会場全体に満ちていました。
Jakarta Teamをはじめ、Oslo、Seoul、Tokyo、すべてのチームが一丸となってブースを盛り上げた結果、用意したコーヒー豆は完売(最終日の途中で売り切れてしまい、購入できなかったお客様には申し訳ありませんでした)。チーム全員が達成感に包まれました。
偶然にも最終日の5月17日は、ノルウェーの憲法記念日でした。Fuglen各店舗では毎年この日にクランセカーケ(※12)やオリジナルカクテルを提供していますが、今回はFuglen JakartaでWOCのアフターパーティを開催。ノルウェージャンワッフルとオリジナルカクテルで、多くのお客様と共に祝うことができました。
無事にWOCを終えた私たちも、みんなで「SKÅL!」(ノルウェー語で「乾杯」)と声を上げ、この特別な3日間の成功を祝いました。
World of Coffee ASIA 2026は、タイのバンコクで開催予定とのこと。今回のような素晴らしい経験ができるかはまだ分かりませんが、ジャカルタでの成功を受けて、来年への期待も膨らみます。
コーヒーを通じて世界がつながる瞬間を、これからも皆様と共有できることを楽しみにしています。
それでは、また次回お会いしましょう!