サガスツメ / ホンジュラス
生産国:Honduras ( ホンジュラス )
生産者: Pedro Sagastume Enamorado& his family(ペドロ・サガスツメ・エナモラド&サガスツメ一家)
農園 : Los Quetzales (ロス・ケツァレス)
産地:Santa Barbara(サンタ・バルバラ) > El Dorado (エル・ドラド)
品種:Pacas(パカス)
精製方法:Washed
標高:1350 - 1650 m a.s.l
収穫時期: 2024
ホンジュラス、サンタバルバラ地域から、今季二つ目のコーヒーのご紹介です。
サンタバルバラ産のコーヒーは、ホンジュラスのCup of Excellenceでも上位を占めることが多く、コーヒーから感じられるこの土地のテロワールには、私たちを魅了する特別な何かがあります。
今回リリースするのは、Pedro Sagastume(以下ペドロ)と彼の子供たちが作るパカス品種のコーヒーです。Mario Morenoがコーヒーを栽培するEl Cedralとも非常に近い地域で、Sagastume一家は3つの農園を運営しています。
4月の訪問時は、写真のHeyvis Sagastumeが農園を案内してくれました。今回のパカス品種が栽培されている農園は Finca Los Quetzales、お隣グアテマラでは国鳥にもなっている世界で最も美しいと言われている幻の鳥Quetzal(ケツァール)から名付けられました。ペドロが2011年にこの土地を購入した時、この土地では幻の鳥ケツァールがみられると言われていたからです。
農園は周囲を国立公園として指定されている美しい森林に囲まれていて、鬱蒼とした様子をみせながらも農園自体は非常に綺麗に整備されており、収穫期の動線も確保されている、自然も、機能的にも美しい農園です。標高の一番高い、農園の終わりから一歩森に踏み入れると、ジャングルのような森の中に足を踏み入れることができます。ペドロの祖父と父はコーヒー栽培を行っていたため、ペドロは彼らと共に働きながらコーヒーについての知識を深めました。1978年、父親から小さな土地を譲り受け、そこにコーヒーを植えました。このコーヒーの売上げで他の土地も購入し、さらにコーヒー栽培を広げていきました。2011年にエル・サウセの土地を手に入れ、その農園を「ロス・ケツァレス」と名付け、すぐにパカス種のコーヒーを植えました。2014年、自分のコーヒーが試飲されてスペシャルティコーヒー市場に適した高品質なものだと認められると、ベネフィシオ・サン・ビセンテの協力を得てスペシャルティ・マイクロロットの生産を開始しました。
また同じ2014年には、シエリト・リンド協同組合が設立され認証プロセスが始まりました。サガスツメ一家はこの協同組合に加入し、同年からプロセスに参加しました。ペドロと息子たちはチームとして働き、共に意思決定を行っています。これが彼らの家族の成功の秘訣だと考えています。
このロットのパカス種コーヒーは、家族共有のウェットミルで精製されています。コーヒーチェリーは畑からミルまでわずか30分で運ばれ、到着後すぐに果肉が除去されます。
果肉が除去されたコーヒーは、パーチメントの周りについたミューシレージ(粘液質)をすべて残したまま、セラミックタイル張りのタンクで16〜24時間かけてドライ発酵されます。
発酵後のコーヒーは新鮮な湧き水で洗浄されますが、パーチメント(果皮)にはミューシレージの一部がまだ残っています。そのためパーチメントは水で4回すすぎ洗いをします。
次に、水気を切り、パーチメントはパラボリック型のソーラードライヤーの中で約14~18日間乾燥させます。乾燥過程では、欠陥豆を取り除くために手作業でパーチメントの選別を行います。