CARINA ANDREA CLAROS / Colombia

CARINA ANDREA CLAROS / Colombia

9月 24, 2025

カリーナ・クラロス / コロンビア

Flavor profile:
Guava,Pear,Coconut,Blood orange,Syrup
グアバや梨、ブラッドオレンジやカラントなどの様々な果実味。シロップのような甘さと口当たり。

生産国: Colombia ( コロンビア )生産者 : Carina Andrea Claros  (カリーナ・アンドレア・クラロス)農園: El Mirador (エルミラドール)産地  : Tarqui (タルキ )  > Huila (ウィラ)品種:  Caturra, Colombia.(カトゥーラ、コロンビア)精製方法: Fully Washed ( ウォッシュト )標高: 1750 m a.s.l収穫時期: 2025


とても力強い、濃厚な果実味と甘さを持ったコーヒーです。
豊富なトロピカルフルーツの風味と、中盤から現れる柑橘のジューシーな酸味が素晴らしい。温度が下がってくるにつれてカラントやベリーのような、まさにケニアを思わせるフレーバーが感じられます。
シンプルシロップのような軽やかでありながら程よいとろみを持った質感が、液体全体を優しく上品にまとめ上げています。

今年4月、私たちはコロンビアの伝統的なウォッシュド精製で作られたコーヒーだけを対象とする「CWCF(Colombia Washed Coffee Festival)」に参加するため、コロンビアへ向かいました。このコンペティションは、コロンビアのエクスポーターFairfield Trading社と日本のSYU・HA・RIが共同で主催する、ウォッシュドコーヒー専門の品評会です。

Fairfield Tradingの代表であるAlejandro Renjifo(アレハンドロ・レンヒフォ)氏は、コロンビア独特の気候特性を深く理解し、クラシックなウォッシュドプロセスにこだわり続けています。雨季と乾季が複雑に入り混じるこの地では、ナチュラルやハニープロセスといった乾燥工程に時間を要する精製方法では、安定した品質を保つことが困難だからです。CWCFは、コミュニティ全体の品質向上を願うアレハンドロ氏の想いによって昨年から始まった、伝統的な手法で丁寧に精製されたウォッシュドコーヒーにスポットライトを当てる意義深い取り組みです。

毎日自然と口にしたくなるような澄んだ味わいと、鮮やかでありながら身体に馴染む果実味——これこそが、ウォッシュド精製ならではの美しさだと私たちは考えています。コーヒーにおける品質とは、決して風味の派手さだけで測れるものではないのです。

今回皆さんにお届けするのは、Carina Andrea Claros(カリーナ・アンドレア・クラロス)さんのMirador農園で育まれた、CaturraとColombiaをブレンドしたロットです。実は、このコーヒーこそがCWCFコンペティションで最高得点を記録し、見事優勝を果たした特別なロットなのです。私たちは46のロットを3日間かけて慎重に評価し、公正な審査によって順位を決定しました。

カリーナさんが手がけたこのコーヒーは、CaturraとColombiaという、決して特別とは言えない品種から生まれています。しかし、彼女の丁寧で時に挑戦的な栽培と精製への取り組みが実を結び、通常の数倍の取引価格を実現しました。この光景は、生産者とロースター、そして私たち全員にとって忘れがたい特別な体験となりました。

タルキ地域でコーヒー栽培を営むカリーナは、1982年にリリースされたバリエダコロンビアという品種を選んで栽培しています。2005年にリリースされたカスティージョという品種も入手可能でしたが、カリーナはタルキの他の農家と同様に、コロンビア種"F5"を選択しました。この品種は生産性とフレーバープロファイルの両面で優れており、タルキの生産者から高い評価を得ているためです。

エル・ミラドール農園では、伝統的なウォッシュドプロセスを採用しています。カリーナによると、この精製プロセスは厳選された完熟チェリーの収穫から始まり、12時間ドライタンクで寝かせた後、パルプを除去します。その後36時間の発酵過程を経て、チェリーを徹底的に洗浄し、最終的にパラボリックドライヤーで15~20日間かけて乾燥させます。乾燥期間は気象状況によって調整されます。

タルキは2つの理由から、ユニークなコーヒーテロワールとして知られています。まず、地理的な位置により第1期と第2期の両方で均等な収量が確保され、年間を通じて高品質なコーヒーが安定的に供給されています。次に、マグダレナ川渓谷からの暖かい空気とセレニア・デ・ラスミナスからの冷たく湿った空気が作り出す独特な微小気候により、チェリーがゆっくりと時間をかけて成熟し、コーヒーのフレーバーと品質が大幅に向上しています。

カリーナは、コーヒー栽培における若さと伝統の融合を体現しています。若くして自らの農場エル・ミラドールの経営に取り組み、業界に新しいエネルギーと視点をもたらしながらも、昔ながらのさび病に強いバリエダコロンビアの栽培という伝統的な手法を大切に守り続けています。

コンペティションにご一緒させていただいた多国籍の素晴らしいロースター、 バイヤー、ドライミルのQCの皆様もありがとうございました!


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