
今年もコロンビアのエクスポーターFair Field Trading (F.F.T)と日本のインポーターSYU・HA・RIのサポートの元、アストリッド・メディナ(以下アストリッド)からコーヒーを買い付けました。
アストリッドの農園 Finca Buenavista (フィンカ・ブエナビスタ)は、コロンビア中部 Tolima (トリマ)県の南、Planadas(プラナダス) という自治体のなかの Gaitania(ガイタニア)という地区にあります。アンデス山脈の中央山系に沿った、標高およそ1,800〜2,000mの急な斜面に農園が広がっています。彼女はこの土地で生まれ育ち、祖父の代から続くコーヒー農家の三代目にあたります。 父親や祖父と同じように、いまも自分の手で農園の細部に目を配りながら、コーヒーを作り続けています。
私たちは2016年に初めて彼女を訪問し、2017年から取引をスタートしました。その後様々な事情で彼女のコーヒーにアクセスすることができていませんでしたが、2024年に念願叶って、再び彼女のコーヒーを取り扱い始めました。そして、今年2025年にはもう一度ブエナ・ビスタを訪れることができました。
初めて彼女のコーヒーを飲んだ時、コロンビアのコーヒーはこんなにもフルーティーで、明るく上質な酸味をもつのだと驚きました。今となってはそういったコーヒーは珍しくないものの、当時の私たちにとっては特別な体験でした。
今でも、毎年最初に彼女のコーヒーを飲む際には、コーヒーが持つ甘さに驚かされます。彼女からは様々な品種を買い付けていますが、そのどれもが他のコーヒーと彼女のコーヒーを明確に識別できるほど、熟した果実のようなしっかりとした甘さを持っているのです。
現在ブエナビスタは、15haの広大な敷地を有しています。ここでは、カトゥーラ、コロンビア、カスティージョ、ゲイシャ、ピンクブルボン、タビ、パパヨなど、様々な品種が栽培されています。敷地内にはナーサリーもあり、実験的に様々な品種の栽培が行われています。
ブエナビスタは、アストリッドの祖父、そして父 Aureliano Medina Arce さんへと受け継がれてきた農園です。アストリッドが農園を継ぐことになったのは、2006年に父親を亡くしたことがきっかけでした。父の死後、アストリッドは兄弟とともに農園を相続し、その後少しずつ土地を買い増して、現在のおよそ15haまで広げてきました。 農園の経営は、もともと獣医で、のちにコーヒーの品質を担うようになった夫のラウールと一緒に担っています。
敷地内にはコーヒーを精製するためのミル、大きなドライイングベッドが取り付けられたパラボリック式のドライヤー、そして収穫期にピッカー等が暮らすための家があります。

ブエナ・ビスタでは、細心の注意を払ってウォッシュドコーヒーを生産しています。完熟した状態で収穫されたチェリーは選別テーブルに運ばれ、最高品質の豆だけが選ばれます。選別された豆はチェリーのまま24時間寝かせた後、果肉除去を行い、タンクでさらに24時間ドライ発酵させます。その後、3回洗浄してフローター選別を行い、高台にある乾燥棚へと運ばれます。乾燥には天候によって15~20日ほどかかります。
農場の収穫期は年に2回あり、4月~6月と10月~12月です。アストリッドとラウルは、持続可能なビジネスモデルを構築し、労働者に公正な報酬を支払うことを大切にしています。ピッカーとして働く人々は決して高くない賃金で働かなければならず、それはここブエナ・ビスタでも同じです。彼らに継続して働いてもらいながら、高い品質を維持するためにどのような作業が必要か理解してもらうのは本当に大変で、そして必要不可欠です。
ピッカーの中には自分たちの生活がかかっているので、品質の良し悪しよりも賃金につられて何の前触れもなく別の農園に移動してしまう人もいます。しかし必要な人数が働かなければ、コーヒーチェリーを的確な時期にピックする事ができず、収穫されたチェリーの品質は下がってしまいます。そういうトラブルが起こらない様、彼らはピッカー達と理解し合うための努力を怠りません。
アストリッドと夫ラウルは、収穫から精製までの全ての工程で一つでも間違いがあれば本当に品質の良いコーヒーを作ることができず、良いコーヒーを作るためには共通のゴールを見据えて理念を共有し、積極的にコミュニケーションをとる事が大切だと考えています。
アストリッドは、2015年のカップ・オブ・エクセレンスで優勝したことを皮切りに、国内外から高く評価されるようになりましたが、現在もコーヒーの売り上げのほとんどを農園の設備投資とピッカー達の住環境の整備に充てています。
20年前には何もなかった土地に、今ではトリマの他の農園とは比べられないほど充実した設備ができあがりました。そしてその設備は全て、コーヒー生産に携わる人たちのために創られたものです。
<アストリッド・メディナ氏から日本の皆様へ>
フィンカ・ブエナビスタと私の物語は、不屈の情熱、反骨精神、そして品質へのこだわりの軌跡です。私たちのコーヒーを選ぶということは、コロンビア独特の風味を楽しむだけでなく、持続可能で革新的なコーヒー栽培を支援することでもあります。私がカップ・オブ・エクセレンスを受賞した年から関係が始まったフェアフィールドは、現在も私の主要な輸出パートナーであり、この良好な関係を誇りに思っています。コーヒーの花が咲く瞬間から、皆様の食卓を彩る一杯までの旅に、ぜひ参加してください。私たちの物語に欠かせない皆様の役割に、心から感謝しています。
Add gift sender's name
The sender's name will be printed on the shipping label. (For shipments within Japan only.)